体と心の不調

うつ病の症状はさまざまです。体の不調として、眠れないことや食欲の減退、倦怠感などが挙げられます。また、やる気が出ない、毎日がつまらないと感じるなどの心の不調が顕著に現れます。体の不調だけを見るのではなく、心の不調にも目を向けて、抗うつ剤などを使って治療することが体の不調を取り除くことにも繋がります。 自覚がない人が多い うつ病にかかると体のさまざまな場所に異変が現れます。うつ病の患者の中には、うつ病だと自覚している人が少なく、最初は体の不調を主張して、精神科ではなく内科を受診する人が多いとされています。抗うつ剤を処方するべき症状であるのに、内科の処方箋を処方されたために、早期の治療ができなくなるといった可能性があります。 体にも影響する では、なぜうつ病の場合でも体に症状が現れるのでしょうか?それは、緊張して心拍数が上がってドキドキしたり、心配しているときに胃がキリキリしたりするように、人間の心と体は密接に関係しているためです。このように、うつ病は体にも大きく影響するのです。 心身相関 うつ病は、心の不調が体にも影響します。神経系やホルモンバランス、免疫系などに影響を与えるため、体のさまざまな場所の不調が発生するのです。このような症状は、心身相関と呼ばれています。したがって、体の症状だけにとらわれず、根本原因である心の症状を治すため、抗うつ剤などを使って治療する必要があります。 逆の症状が現れることも 眠れないといった症状が強くなり、過剰に寝てしまうこともあります。また、食の減退から、ある日には過剰に食べたり、落ち込んでいることから、イライラしてソワソワしたりすることがあります。このように、うつ病と逆の症状が現れることがあり、根本的な原因を見過ごす可能性があるので注意しましょう。見過ごす前に、抗うつ剤を使って治療するのか、認知療法などの他の方法によって治療するのか、医師と慎重に検討しましょう。